2017年10月26日木曜日

朝のスマッジング





毎朝、ホワイトセージを少し焚く。

セージの束に火をつけて、
たなびく香りで一日の始まりをことほぐのだ。

空気を浄め、
ついでに気持ちも切り替える。

スマッジングと云う浄化の作法。
これ、ネイティブアメリカンの智慧。

清くおごそかな心持ちで臨みたいもの。


とは言え、
 なかなかそうはなってくれない。

なぜなら、僕は火遊びが好きなのだ。

蝋でもマッチでも 焚き火でもいい。
結局、何かを燃やしていれば機嫌がよくて

放火魔はこうして生まれるのかと
我ながら危ぶみつつも、

朝のスマッジングは、
一日の始まりの 気つけを得るためにも半分なっている。

起きぬけのエスプレッソみたいなものだ。


シャーマンや
メディスンマンにはなれそうにない。

高尚にはなれず。

花火で友達を追い回していた
あの頃に、まだまだ心性は近いようだ。






2017年10月21日土曜日

高田と高田



失恋をして気落ちしている僕の元へTがやって来た。
本を2冊、差し入れに携えて。

ミュージシャン高田渡の『バーボン・ストリート・ブルース』と
高田純次『適当教典』。





ダブル高田だ。な、だから良いだろ?

何が良いのかは分からぬが真意は伝わる。
つまり、あまり思い詰めるな、だ。
気楽に行けよと、彼なりの励ましなのだ。

うつむき加減にこう返す。


バカヤロウ、延彦が足りないぞ。







プロレスラー高田延彦も加えてトリプルでいきたいところだが、
それは高望みというもの。素直に恩に着よう。

そうして僕らはぶらぶらと街へと繰り出した。
彼の好物、ホルモン焼きを食べたのを憶えている。

お、細野晴臣がドンキホーテに入っていくぞ!
細野さん見れたんだ、な、だから良いだろ?

だから何が良いのかは分からないけど、うん。良い。



もう随分と前の話である。

今の弱った胃腸では、ホルモン焼きは消化に困る。
やはり今よりはだいぶ若かったのだろう。


ぼんやり何か思い出すのも悪くない。
秋の長雨はいつ止むとも知れぬのだから。

『バーボン・ストリート・ブルース』は読了したが、
『適当教典』は結局パラパラめくっただけだったか。


それら2冊はまだ手元にある。
誰か落ち込んでいる人がいれば渡してやってもいい。

ダブル高田だ。
だから良いだろ?なんて言いながら。



会う頻度は減ったけど、
Tとは今でも親友だ。



今日のBGMは高田みどり
『THROUGH THE LOOKING GLASS (鏡の向こう側)』









4人目の高田の登場だ。
ベースで参加は細野さん。



雨の退屈も、悪くはない。





2017年10月8日日曜日

あたらしい豆 あたらしい淹れ方



ビバ・メヒコ!

皆さんオーラ。
つい、浮かれてしまいましたがメキシコです。

本日から珈琲メキシコ豆の取り扱いが始まります。

メキシコ・マヤビニック深煎り。
マヤ先住民によって育てられた有機栽培 手摘み 
フェアトレードのお豆です。

ヒマダコーヒーの新しい定番は
国分寺 ねじまき雲さんより。


世田谷 グラウベルコーヒーさんから
•いつものブレンド   
http://www.glaubell.net

国分寺 ねじまき雲さんから
•シングル豆-メキシコ  
http://nejimakigumo.bitter.jp

しばらくはこの2種を当店ドリップ珈琲の
枢軸として提供していきたいと思います。

さて、このメキシコ豆の特色は、
生カカオのようなコクと甘み。ほろ苦さ。
葉巻を思わせる薫香。そしてアーシーな泥臭さ。

敬愛するねじまき雲さんよりの到着です。



さて、コーヒーのドリップには、点滴抽出という技法があります。

注ぐ湯をひとしずく、ひとしずく、
1滴ずつ落として淹れる。
時間と集中力を要する好きもの好みの淹れ方ですが、
この度、点滴抽出コーヒーを新メニューとして
当店でも始めることにいたしました。

点滴と聞くと医療を喚起して
少し気味が悪いと思う方もいらっしゃるかもしれません。

ですのでここはひとつ、
点滴を、ドロップレットと言い換えて耳触りよく。

こちらドロップレット珈琲は
デミタスカップ(70ml) でのご提供。

使う豆は上記、メキシコになります。


ヒマダコーヒー新しい豆に新しい淹れ方。
そして定番「いつものブレンド」

読書の秋の傍らに一服いかがでしょうか?


それではアディオス。
ムーチョ・グラシアスでした。













2017年10月3日火曜日

名古屋人




そういえば友人に名古屋出身者が多い。

みな一癖も二癖もある気のいい連中だ。

一度、しつこく茶化してくる名古屋出身の友人に対して
本気で怒りを示したら、

「すいません。名古屋人なもので
と彼は言っていた。

それ以降、名古屋人とは何だろう?と
会う名古屋出身者すべてに「名古屋人って何?」と
訊ねているのだが、
いまだ明確な答えを得られていないし、
また名古屋人がしつこいとの回答も寄せられてはいない。

結局しつこいのは個人の資質なのだろうが、
それでも僕はそんな彼が大好きだ。

ちなみに好きなのは人だけでなく、
名古屋の食文化も然りである。

また、かの地には思い出深いトピックが幾つもある。
きっと縁があるのだろう。

さて、今週末は日帰りで名古屋に行ってくる。

申し訳ないが10/7日(土)は、臨時休業をいただくことになる。

目的は弟の結婚式だ。

大学卒業後、10年以上に渡って名古屋に住み暮らす弟は、
名古屋で働き、名古屋で出逢い、名古屋で式を挙げる。
そのまま名古屋に骨を埋めるのではないだろうか。

僕たち兄弟は神奈川県の逗子市出身であるが、
もはや彼も立派に名古屋人と呼べるだろう。

それも良い。

なぜなら僕は名古屋人との相性が良いのだから。

いつか弟から聞き出したいものだ。
名古屋人とは何なのか。


いまいち正装というものを理解していない
自分の社会性のなさを恨みつつも、
それでもハンカチーフだけは胸に忍ばせて行きたい。
涙を拭う必要があるかもしれぬのだから。

喫茶店モーニングは出来ぬが
珈琲の一杯くらいは飲んで帰ろう。


10月7日(土)は休みを頂戴する、祝福いただければ有難い。