2018年1月31日水曜日

愛と月と







「愛」という言葉は本来、
欲や執着といった 悟りを阻害するものを指す、
ネガティブな意味合いの仏教用語だそうだ。

それが現在のような使われ方をしだしたのは、
英語「LOVE」の訳語として用いられるようになった近世になってから。

とかく我々の “LOVE”は歴史が浅く、
その背景はうしろ暗い。

日本人が直接的な愛情表現を苦手とするのもそのせいかもしれない。

かつて、夏目漱石は I LOVE YOU 」を
「月がキレイですね」と訳してみせたという。

それで十分 伝わるのですと。


写真は今夜のお月さま。

本邦36年ぶりの
スーパー・ブルー・ブラッド・ムーン。

なんでも非常に珍しい…って、
そんなことはどうでもいい。

月がキレイでさえあるのなら。



月がキレイですね

それで伝わる愛もある。




2018年1月26日金曜日

クッパと修験道



ひとり山歩きへ。

雪つもった冬の丹沢。
靴にアイゼンをかましてのハイキング。

寝坊や通行止めなど、
いくつかトラブルはあったものの、
どうにか登山道に取り付きまして、

雪を踏みしめ、
ときには雪に沈みつつ、
表尾根と呼ばれる稜線へ。



ときには膝まで埋まることも


そこから丹沢山地の主峰のひとつ、
塔ノ岳の方面へぶらぶらと向かいます。

塔ノ岳は別名で尊仏山と言うそうです。

かつての雨乞いの霊場であり、
修験道の聖地でもあるのだとか。

修験道とは、仏教に古来よりの山岳信仰や
神道などが相まった日本独自の宗教形態です。

尊仏山だけでなく、
菩提、行者ケ岳、天王寺峠など、
たしかに丹沢には信仰を思わせる地名がいろいろあります。

なんでも いま僕らの歩くこの山道も、
もとは山伏が通したものだそう。

修験者のまたの呼び名を山伏とも。

彼らは山での苦行を通じて霊力を得るらしく、
修験道の開祖役小角ともなると自由に空を飛び、
鬼をも使役してみせたと伝えられていますが、
僕の場合はもっと他愛ありません。

得るのは爽快さと、筋肉痛。
それと空腹くらいのものです。






丹沢の表尾根は標高にして
1200mから1600m

日帰りでも行ける、
神奈川県内の高峰です。




僕にとってのこの山域は
例えるなら、
たまの焼き肉屋みたいなものでしょうか。

デイリーではないけれど、
決して敷居が高すぎることもありません。

行こうと思えば行けるのですが、
よく行くものでもございません。
丹沢も焼肉も行くのは年に一度あるかといったところです。

とは言え
行けばそれなりに満足しますし、
妙に行きたくなることだって。

昔みたいに欲張れないところも
なんだかよく似ています。

雪の丹沢はさながら
特上肉と言ったところでしょうか。





修験の聖地。修行の場。

そういえば以前、
法螺貝を吹いている人がいましたっけ。

ムムミョー ヤクム ムミョージン

敬虔な気持ちで登れば神通力も得られましょうが、
焼き肉屋を引き合いに出すのはいまいちどうも低俗です。

そんなこと考えていたらお腹はもうペコペコ。
般若心経の代わりに食べたいものを唱えます。

ナムル、スンドゥブ、ユッケジャン

気分は韓国料理です。


大寒波の到来。
折しも平成で一番寒いと言われた日。

吹きさらしの稜線はかなりの寒さです。
身体もすっかり冷えてしまいました。

何か温まるものが食べたい。

・・・

今日はクッパでも食べて帰りましょう。










2018年1月22日月曜日

1/22 午後から雪という予報





1/22。
午後から雪という話し。
なんでも大雪になるという予報も。

降りだす前に全てを済まそうとしているのでしょうか、
街には妙に人出が多いみたい。

この妙な活気は雪への期待?それとも危機感?
一部、早くも除雪剤が撒かれているところも。

この温暖な葉山の気候で、
はたして雪は降って、
そしてまた積もるのでしょうか。


昨夜からそわそわ。
友達に電話して動向やスケジュールを探ったり。

僕のこの高揚は、
完全に、期待です。



もし、積雪の加減が良かったら、
ヒマダコーヒー明日は休みを頂きます。

せっかくの機会。
少し雪と戯れて参ります。


今日はのんびり営業です。
頬杖でもつきに来てください。

お待ちしております。



2018年1月16日火曜日

地図とコンパス





スマートフォンは持っておりません。

携帯電話は昔ながらの二つ折り、
所謂ガラケイです。

それも殆んど充電が切れたまま

とはいえ個人的には日頃 さほどの不便はありません。
しかし、困るのは知らない街を歩く時。

ただ、ぶらつくだけなら良いのですが、
目的地がある時ばかりは少し、
地図アプリケーションが羨ましく思います。

ですので、僕の場合、
初めての場所へ赴く際は困らぬよう、
あらかじめ出力しておいた目的地周辺の地図と、
コンパスを持って歩くことにしています。

東西南北さえ割り出せれば、
目当ての場所までは、どうにか辿り着けますし、
少しくらい道に迷ったって、それはそれで愉快なものです。

それに何より、
地図とコンパスを手に見知らぬ土地を往くだなんて、
なんだか探検家みたいで、わくわくするじゃありませんか。

ナビ機能の便利さはありませんし、
ときには同じ道を行ったり来たり
ちょっと辟易したりもいたします。

それに多分、少し不審ですよね…

それでも僕は今の歩きかたを、
なんだかんだで楽しみ、そして気に入ってさえもいます。


陽がどこに沈むのか調べたり、
今日は北風か、なんて確認も。

常日頃からコンパスを携行品に
収めておくことをお勧めいたします。

街でのオリエンテーリングは
日常にちょっとした冒険を呼び込める
ささやかな"コツ"でもあるのですから。


 

2018年1月9日火曜日

コーヒーミルの静電気対策



静電気の季節。

コーヒーミルも
静電気に悩まされます。

微粉(細かいコーヒー粉)が
ノズルに纏わりついてしまうのです。

なので、静電気対策を施しましょう。

用いるのはこちら、静電気除去テープ。

フェルト状の生地。裏は接着面。



ノズル周りに貼り付けます。
手順は以下。



STEP ①

隙間パテ

粉が溝に入り込まぬよう、
不乾性のパテで溝を埋めます。



STEP ②

シリコンテープ

静電気除去テープを貼るための下地の役割です。
シリコンテープは配管の修理などにも使われる素材。
粘着剤は不使用。
自己融着と言って、素材同士がくっつき合うので、
パテの上からでも巻き付けることができます。



STEP ③

静電気除去テープ

予めカットしておいた静電気除去テープを
シリコンテープの上から貼り付けます。




STEP ④

ノズル底面 - コーヒー粉の噴出口にも。
形を合わせて。

以上



これで完全に微粉の付着を阻止できるかと言えば、
まったくそんなことありません。

あくまで気休め程度の効果になります。
それでも、ないよりはマシでしょうか。

何より、こうした小さな工夫と工作が
嬉しくって、また楽しいのです。














2018年1月6日土曜日

コーヒー、この歳月






“判りきったことだが、コーヒーは輸入せねばならない。
戦争になったら、コーヒーはお仕舞いである。
大きな声では言えないが、私が平和運動に熱心なのは、
一部分、コーヒーが飲めなくなることへの恐怖から来ているのかも知れない。”

清水幾太郎 『この歳月』より

なるほど、
こういう反戦もあるのか。

清水幾太郎は1907年生まれの、
社会学者、評論家。

またコーヒー好きでもあるようだ。


輸入だけではない。
戦争など始まろうものなら
おちおちコーヒーも楽しめない。


頬杖ついて、
あくびをしつつ、
コーヒー飲める。

この安穏の日々に感謝したい。


*  *  *  *


さてと、明日の1月7日から
また通常営業が始まる。

改めまして、
皆さま本年もどうぞ宜しくお願いします。

鼓舞するためのカフェインでなしに、
思わず、居眠りしてしまうような、
安らぎある平和なコーヒーを淹れたいと、
店主はいつもそう思っております。













2018年1月1日月曜日

お正月三ヶ日のメニュー




明けましておめでとうございます。

本年も宜しくお願い致します。


さて、お正月三ヶ日の
ヒマダコーヒーはこのような感じ。

チャイや甘酒、お汁粉など温めて
皆さまのお越しをお待ちしております。

初詣のついでにでも
お立ち寄りください。


皆さまの2018年が
実り多い年になりますよう。

店主